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ハンガリーの医学生が日本の病院研修に驚いたこと

2019/07/20

 

*この原稿はMRIC by 医療ガバナンス学会の許可を受け転載しています。

 

吉田いづみ

2019年7月4日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp

 

医師病院研修

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はハンガリーにあるセンメルワイス大学医学部に通っています。

私の大学ではそれぞれの学年が終わる際に

(1年または2年に看護、3年に内科、4年に外科と)

それぞれ1ヶ月の研修が必須となっています。

 

また最終学年の6年では1年間丸々研修期間とされており、

日本の初期研修のように1年間かけてメインの診療科を回ります。

 

その研修ですが、

基本的にEU内ならある程度の大きい病院どこでも、

EU外なら大学が提携を組んでいる大学病院や

指定病院での研修が許されています。

 

日本ではインターナショナルコースは

慶應大学、弘前大学、岡山大学、順天堂大学、

獨協大学、国際医療センター、筑波記念病院、

ハンガリー語コースは埼玉医科大学、東京医科大学が

指定病院となっています。

 

私はこの夏ドイツ、

ドルトムントにある病院で研修予定ですが、

ドイツのほとんどの病院では

実習生は少ないところでも1日20ユーロのお給料を頂いて

一人の医療者「働く」という形を取っています。

 

朝は8時に病院に行き、夕方5時頃まで、

指導医の指導のもとではありますが、

採血や手術の縫合、ワクチン接種など、

簡単なことはほとんど学生が担当するそうです。


このお給料に関してですが、

ドイツのアルバイト相場

(1日8時間働いた場合、50-60ユーロ)よりは

かなり低い値段です。

 

しかしそれでも、病院で働く経験が得られること、

また将来の就職に向けて現場を見る、という面で

学生たちは自ら希望して病院で働く、と聞きます。

 

私もお金をいただける上に

色々と自分で体を動かして学ぶことができるため、

とても楽しみですし、一生懸命頑張ろうと思っています。

 

またハンガリーからドイツへの渡航費ですが

格安航空で片道3000円、

滞在費はドイツ人学生2人とシェアハウスのため、

月3万円がかかる予定です。

 

ただこちらにはEUで学ぶ学生が世界に留学した場合、

ERASMUSという留学支援制度を利用でき、

(ドイツに留学した場合)月に570ユーロ(約7万円)が支給されるため、

自己負担はほとんどありません。

 

それに加えて、ERASMUS制度では

母国語でない人向けに言語レッスンのサポートも受けられます。

 

それに対し、日本で研修をすると1日患者に触れることができず、

ただ立っているだけの1日だと聞きます。

 

加えて、 必須研修であるにも関わらず、

慶應大学では1日2,100円、弘前大学は13,200円/週、

岡山大学は13,200円/週、国際医療センターは5,400円/日を

研修費として支払わなければいけません。

 

同級生にその話をすると

「働きに行くのになんでお金を払わなければいけないの?」と

とても驚かれます。

 

私も一学生として、夏休みを費やして病院研修するならば、

単なる見学ではなく、しっかりと実りあることを、

そして学ぶことができる研修をしたいと考えます。

 

こちらにいると日本の医師不足や

過労働といったニュースをよく目にしますが、

ドイツをはじめとするヨーロッパの国々のように学生にも仕事をさせ、

また実習に来た学生は多くを学ぶことができる

ウィンウィンの関係が学生にとっても理想ですし、

働く医師にとっても余裕があるように見えます。

 

 

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