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本当に正常な血圧とは?高血圧の数値基準

2019/09/29

 

*当記事は「医者と学ぶ心のサプリ」から許可を受けて転載しています。

 

本当に正常な血圧とは?高血圧の数値基準

 

血圧計が身近になってきて、

血圧を測る機会は増えてきていると思います。

 

血圧が正常と出てきても、

気を付けなければいけないこともあるのをご存知ですか?

正常の血圧の中にも、分類があるのです。

 

ここでは、高血圧の数値基準がつくられた根拠をふまえて、

本当に正常な血圧とはどれくらいなのか、

考えていきたいと思います。

 

正常な血圧高血圧

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1.血圧の数値基準と高血圧の数値基準

診察室血圧と家庭血圧で基準が異なります。

 

140/90以下であれば正常域ですが、

本当に正常な血圧は120/80以下です。

 

高血圧の基準値をガイドラインに基づいてまとめました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界中のガイドラインでは、

診察室での血圧140/90以上を高血圧とすることで共通しています。

 

それ以下は正常とされていますが、

より血圧が低い方が心血管病の発症率が低く、

また血圧が悪化しにくいことがわかっています。

 

できるだけ低めに血圧をコントロールした方がよいということですね。

ですから、本当に正常な血圧ということでしたら、

120/80以下になります。

 

最近では、家庭血圧を測ることが推奨されています。

 

家庭血圧では、135/85以上を高血圧とします。

至適血圧は125/80未満、

この間を正常高値血圧としています。

 

また、血圧は1日の中で変化していて、

昼に高く夜に低くなります。

 

24時間血圧測定を行う場合は、

平均値で130/80以上、昼間血圧で140/85以上、

夜間血圧で120/70以上を高血圧とします。

 

収縮期血圧と拡張期血圧がそれぞれ違う分類になった時は、

どのようにすればよいでしょうか?

 

このような時は、

それぞれの血圧が別々のリスクにつながりますので、

どちらか高い方の分類に組み入れて考えます。

 

また、表の最後の収縮期高血圧とは、

高齢者の方などで動脈硬化がすすんでいるとみられます。

 

動脈の壁が硬くなってしまって弾力がなくなってしまうと、

心臓が収縮すると血圧が急激に上がります。

 

反対に心臓が拡張すると血管のクッションがなくなっているので、

一気に血圧がおちてしまいます。

 

動脈硬化が進むと、

収縮期血圧が上昇して、

拡張期血圧が低下することになります。

 

2.高血圧基準の考え方

心血管病のリスクで血圧の基準を考えています。

 

高血圧の基準はどの国のガイドラインにおいても、

140/90以上を高血圧としています。

 

これは世界中のさまざまな研究の蓄積の結果で、

日本でも、久山町研究や北海道の端野・壮瞥町研究など、

町規模での血圧研究を行って結果、

140/90以上は心血管病と死亡率が

優位に上がることが示されています。

 

140/90以下は正常域とされていますが、

その中でも、正常高値血圧・正常血圧・至適血圧にわけられています。

 

この順に心血管病の発症率が高いことが、

欧米および日本の研究でわかっています。

 

また、正常血圧や正常高値血圧の方では、

将来的に高血圧に移行する確率が高いことがわかっています。

 

家庭血圧に関しては、

心血管病のリスクが最小となるのは、

120~127/72~76といわれています。

 

138/83以上では、

明らかにリスクが高くなってしまったので、

高血圧の基準は135/85となりました。

 

日本でおこなわれた6470人を平均8.3年追跡した研究でも、

この基準が妥当としています。

 

3.血圧の正しい測り方

上腕式の血圧計を使って、

正しい方法を意識して、1日朝夕2回測りましょう。

 

家庭血圧は診察室で測る血圧よりも精度が高く、

診断・治療の重要な情報になります。

 

ですから、できれば血圧の自己測定をしていきましょう。

 

血圧計は大きく分けて3種類あります。

指式・手首式・上腕式ですがが、上腕式を購入しましょう。

手首式や指式は不正確な測定になってしまいます。

 

血圧計で測定を開始すると、

腕にまいたベルト(カフ)に圧が加わり、

上腕動脈をふさぎます。

 

少しずつ血管に加える圧を落としていき、

血流がどの程度の圧で再開するかを、

血液の音で確認しています。

 

血流が再開する圧=収縮期血圧、

血管の音が聞こえなくなる~拡張期血圧となります。

 

ですから、カフの付け方と高さに気をつけましょう。

肘にかからないようにして、

指1本分くらいの余裕をもってカフをまきます。

 

そして背筋を伸ばし、

カフが心臓の位置と同じ高さにくるように意識してください。

リラックスして測りましょう。

 

血圧の測定は、1日朝・夕の2回が原則です。

1回のタイミングで2回の測定を行い、平均をとりましょう。

 

4.高血圧診断の流れ

家庭血圧の方が日常での血圧を反映しますので、

正確な情報で判断ができます。

 

病院や健康診断で血圧を測定して高血圧が疑われた時に、

すぐに「あなたは高血圧です!」とはなりません。

 

べらぼうに高い場合を除いて、

すぐに薬を出す医師は要注意です。

 

血圧は、1日の中でも変動しますし、

状況によっても変化します。

 

ですから血圧が高かったとしても、

少なくともあと1回高い状態を確認しないと判断はできません。

 

また、診察室という状況が血圧に影響してしまうことがあります。

診察室で高くなってしまう「白衣高血圧」や、

反対に診察室では正常になってしまう「仮面高血圧」などが知られています。

 

このため、できる限り家庭血圧を測定していただきます。

家庭血圧を2週間以上つけていただいて、

その結果をみて診断をして治療方針を考えていきます。

 

日本には4000万台の血圧計があるといわれています。

高いものは1~2万しますが、

安いものでしたら3000円程度からあります。

 

ぜひ、高血圧が心配な方は購入して測定してみてください。

家庭血圧を測定した結果をもって受診していただければ、

すぐに診断して治療を進めていくことができます。

 

まとめ

診察室血圧と家庭血圧で基準が異なります。

 

140/90以下であれば正常域ですが、

本当に正常な血圧は120/80以下です。

 

心血管病のリスクで血圧の基準を考えています。

 

上腕式の血圧計を使って、

正しい方法を意識して、1日朝夕2回測りましょう。

 

家庭血圧の方が日常での血圧を反映しますので正確です。

2週間以上測定した結果をもって、

病院で判断してもらいましょう。

 

 

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