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インフルエンザ予防接種に最適な時期は?

2019/10/20

*当記事は「医者と学ぶ心のサプリ」から許可を受けて転載しています。

 

インフルエンザ予防接種に最適な時期は?

 

受験や休めない仕事を抱えた人にとっては、

インフルエンザは何とか避けたいところ。

 

せっかくお金を出して予防接種を受けるなら、

一番いいタイミングでと考えている人も多いと思います。

 

大人と子どもでは、ワクチンの効果や推奨される時期も異なってきます。

では、具体的にいつ頃受けるのが望ましいのでしょうか?

ここでは、インフルエンザの予防接種に

最適な時期についてお伝えしていきます。

 

 

1.インフルエンザの流行時期

インフルエンザは、11月~12月ごろからちらほらはじまり、

1月~3月がピークとなります。

 

インフルエンザは、冬になると例年話題になります。

具体的には何月から認めれれて、

いつまで流行が続くのでしょうか?

実際に統計をみてみましょう。

 

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この統計は、東京都感染症情報センターから公表されているものになります。

2015年のデータは、

引用した42週時点(10月18日)までの統計となっています。

 

この統計をみていただくと、

2014年はいつもより早く流行して、

早く収束したのが分かるかと思います。

 

毎年インフルエンザにかかる人が増え始めるのが11月~12月頃、

流行のピークは1月~3月ということが分かるかと思います。

 

このため、病院では10月頃から

予防接種の受付を行っているところが多いですが、

予防接種が早すぎると、

流行期間の最後の頃にはワクチンの抗体が弱まってしまうことも考えられます。

 

 

2.インフルエンザワクチンの予防効果期間

インフルエンザワクチンは、

予防接種して2~3週間して効果がでて、

3~5か月で効果が薄れていきます。

10月末~11月中旬に受けておきましょう。

 

インフルエンザの予防接種は、

注射してからすぐに効果が出てくるわけではありません。

インフルエンザワクチンに身体が反応し、

抗体を作る必要があります。

このため、予防接種を受けてから効果が発揮されるまでは、

2~3週間かかります。

 

予防接種の効果は、少しずつ薄れていってしまいます。

3~5か月ほどかけて抗体が低下していくので、

もっとも予防接種の効果が期待できるのは、

予防接種後3~4か月くらいと考えられます。

 

ですから、流行時期を考えると、

10月末~11月中旬に受けておくのがよいでしょう。

この時期に受けていれば、

インフルエンザの流行時期をカバーすることができます。

 

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3.13歳以下の子どもの場合は2回の予防接種が必要

大人はインフルエンザの免疫がある程度あるので1回ですみますが、

子供は念のため2回の予防接種が必要です。

 

13歳以上では期間中1回の予防接種で済みますが、

それ以下の子どもは2回の予防接種を受けることがすすめられています。

 

インフルエンザのワクチンは不活化ワクチンに分類されます。

ワクチンの効果としてはあまり強くありません。

1回の予防接種では効果がすぐに薄れてしまいます。

 

2回の予防接種にすると、ワクチンの大きく増強されて免疫がつきます。

この免疫増強効果を、ブースター効果といいます。

 

大人の場合は、過去にインフルエンザウイルスにさらされていることが多いです。

このため、すでに免疫が一度作られているため、

1度の予防接種で十分な免疫力がつきます。

 

しかしながら13歳以下の子供では、

インフルエンザウイルスにさらされていないこともあります。

このため、念のため2回の予防接種をします。

 

2回目は1回目の予防接種から2~4週間は間を置かねばならず、

ワクチンの効果が一番発揮されるのが2回目を受けた後の1か月後とされています。

 

つまり、13歳以下の子どもに関しては、

1回目の予防接種を10月~11月初旬頃までには済ませ、

2回目を11月のうちに受けられる準備をしておくことが望ましいです。

 

 

4.6歳以下の子どもに対するワクチンの効果は低め

インフルエンザワクチンの効果は、

年齢が低いほど効果は薄いことがわかっています。

6歳以下では20~50%の有効率と考えられます。

 

インフルエンザの予防接種は、生後6か月から受けることができます。

しかし、乳幼児に関するワクチンの効果は大人よりも低いことがわかっています。

乳幼児は免疫が未熟なので、ワクチンの効果も付きにくいのです。

 

2000年~2002年に実施された厚労省の研究では、

1歳以上6歳未満の小児で、

インフルエンザワクチンを接種して発熱(38℃以上)を

どれだけ減少できたかを調べています。

これによると、20~30%の発熱を減少させたとなっています。

 

この頃のワクチンは3価ワクチンで、

2015年度冬からは4価ワクチンが導入されています。

4価のワクチンの小児への効果を確かめる研究としては、

海外で3歳~8歳のお子さんでの報告があります。

 

これによると、ワクチンの有効率は59.3%となりました。

中等度から重症のインフルエンザについては、

その予防効果は73.1%に達していました。

 

このことを踏まえると、

6歳以下の乳幼児では20~50%の有効率と考えられます。

ですからご家庭に乳幼児がいる場合、

周りの大人がウイルスを持ち込まないように、

子どもをあまり人混みに連れて行き過ぎないようにと、

配慮してあげなければいけません。

 

乳幼児から小児の怖いインフルエンザ合併症として、

インフルエンザ脳炎・脳症があります。

 

インフルエンザワクチンが合併症を軽減するかははっきりしていません。

ですが、インフルエンザワクチンを毎年打つことで

少しずつ免疫は強くなっていきますので、

効果は低いといっても予防接種は行った方がよいという考えもあります。

 

 

まとめ

大人は、10月末~11月中旬に

インフルエンザの予防接種をしておきましょう。

 

13歳以下の子どもは2回接種が推奨されるので、

10月~11月上旬までに1回目を済ませ、

11月下旬までに2回目を受けられる準備をしておきましょう。

 

予防接種の効果は万能ではなく、

特に子供は免疫がつきにくいです。

 

予防接種を受けると同時に、

手洗い・うがい・乾燥を避けるなどの基本的な対策を忘れず、

インフルエンザの流行する冬を乗り切っていきましょう。

 

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