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エリミン錠が「赤玉」と呼ばれて販売中止になった理由

2016/12/23

 

*当記事は「医者と学ぶ心のサプリ」から許可を受けて転載しています。

 

エリミン錠が「赤玉」と呼ばれて販売中止になった理由

 

エリミン錠は、その見た目から「赤玉」と呼ばれています。

 

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬なのですが、

他の睡眠薬よりもお酒に近い効き方をする睡眠薬です。

このため乱用されることも多く、「赤玉」は悪評高い睡眠薬です。

 

エリミンでなければダメというメリットもないので、

2015年11月をもって発売が中止されることが決まりました。

ますます希少性がまして、アングラではしばらく流通が続くと思います。

 

エリミンを乱用すると必ず後悔することになります。

依存になってしまうと、人生が狂ってしまいます。

ここでは、エリミンが赤玉と呼ばれる理由についてお伝えし、

乱用した場合の恐ろしさをお伝えしたいと思います。

 

1.エリミンはなぜ乱用されるのか?

エリミンのお酒に似た効き方やお酒との併用での相互作用、

独特の外観と希少性から乱用されやすい睡眠薬です。

 

エリミンはベンゾジアゼピン系睡眠薬です。

ベンゾジアゼピン系睡眠薬は他にもたくさんありますが、

乱用される薬とそうでない薬があります。

 

なぜエリミンが乱用されるのでしょうか?

その理由は大きく3つあります。

 

  • エリミン独特の効き方
  • アルコールとの相互作用
  • 見た目の強烈さと希少性

 

エリミンの効き方は、

他のベンゾジアゼピン系睡眠薬とは少し違います。

他の睡眠薬では、その名の通り眠気が強くでてくるだけです。

 

エリミンの場合は、まずは筋弛緩作用から認められます。

身体の力が抜けて脱力感がでます。

その後1~2時間して、眠気が出てくるのです。

 

この感覚はみなさんがご存知のあるものに似ています。

お酒です。

 

お酒を飲むとほろ酔いになって、

身体の緊張がほぐれますよね?

次第に眠気が出てくる方も多いと思います。

お酒に似ているので、乱用されやすいのです。

 

そしてお酒とエリミンを一緒に服用すると、強力に相互作用します。

効果が一気に高まって、気持ちが異様に高揚することがあります。

 

これは奇異反応といったりするのですが、

本来はお酒もエリミンも中枢抑制作用があるのですが、

正反対の反応が起こってしまうのです。

 

この時に楽しい感覚に包まれることが多いのです。

そして健忘がおこるので、

朝になったら何をしていたのかまったく覚えていないのです。

遊び感覚で乱用されてしまいます。

 

また、見た目の強烈さもその乱用に拍車をかけています。

エリミンは真っ赤な包装にはいって薄ピンク色の錠剤です。

いかにも危険そうな外見をしています。

 

エリミンの悪評が高まるにつれて医師も処方を自粛するようになりました。

これをうけて希少性があります。

 

人は「危険」と書いてある所には入りたがり、

「珍しい」ものには飛びつきます。

これらの見た目や希少性が乱用に繋がっているのは間違いありません。

 

このように、エリミンは非常に乱用されることが多い睡眠薬です。

薬の乱用には民族性があって、

日本人は覚せい剤などアッパー系の薬の乱用が多いです。

そういう意味でもエリミンはアッパー系になるので、乱用が多いのです。

 

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2.エリミンを乱用すると・・・

依存が急速に形成されて、

強烈な離脱症状や薬剤性精神症状がまっています。

エリミンを乱用しているとどのようなことが起こるでしょうか?

 

エリミンの乱用にはいろいろなやり方があります。

錠剤を用量以上に服用するだけもあれば、

口で噛んでしまって舌下から吸収する方もいます。

なかにはスニッフといって、粉末にして鼻から吸入する方もいます。

エリミンと同時にお酒を飲む方も多いです。

 

このようなエリミンの乱用は非常に危険です。

急激に薬物が作用するほど、身体のバランスは大きく崩れてしまいます。

身体が薬に急激に慣れていき、急速に依存が形成されます。

 

エリミンが身体からなくなると調子が悪くなるようになり、

さらには耐性といってエリミンの効果自体が段々となくなっていきます。

エリミンがなくなると調子が悪くなるうえ、

より強い効果を求めて危険な方法での摂取へとエスカレートしてしまいます。

 

そしてある日、突然身体に異変が起こります。

手の震えが止まらなかったり、異常に汗が出たり、

頭がまわらなくなったり、覚えられなくなってしまったりします。

幻聴などが聞こえる方もいます。

エリミンの離脱症状とあいまって、薬物性の精神症状が出てくるのです。

 

早い段階ですとやめていくことで次第と落ち着くことは多いですが、

長期で使用すればするほど症状は残ってしまいます。

乱用して一時的には楽しめても、後悔しか残りません。

エリミンの乱用は絶対にやめましょう。

 

3.エリミンの発売中止と代替薬

2015年11月より発売中止になりました。

このような依存性や乱用は今に始まったことではありません。

 

青玉のハルシオンと赤玉のエリミン、

この2つは昔からよく乱用されました。

どちらも普通に使っていれば問題のない薬です。

このため発売が中止になることもありませんでした。

 

確かに、ハルシオンは超短時間型の睡眠薬としては最強ですし、

デメリットには目をつむっても存在意義もあります。

 

エリミンには正直な話、私は存在意義がわかりませんでした。

エリミン使うならばベンザリン/ネルボン使えばいいので、

あえてエリミンを使う意味がわかりませんでした。

 

それでもエリミンを好んで処方する先生もいたりして、

私が知らないメリットがあるのかもしれません。

 

ですが、明らかにエリミンをもらう目的で受診される患者さんもいて、

私は絶対に処方しない睡眠薬にしていました。

 

エリミン欲しさに、いろいろなクリニックを受診するエリミン依存者もいます。

そのような方は、医療機関の横のつながりで

ブラックリストのようなものも出回っています。

 

そんな中、近年の医療費抑制の流れをうけて、

睡眠薬の多剤併用や処方重複に厳しい目を向けられるようになってきました。

 

当然エリミンにも目もその目を向けられました。

さすがに大日本住友製薬も、

2015年11月から発売を中止することになりました。

 

ですから今後、エリミンを服用している方は他の睡眠薬への変更が必要になります。

エリミンを服用している方は、

ベンザリン/ネルボンに変更してみることがよいかと思います。

 

他にもいろいろな睡眠薬がありますので、

主治医に相談しながら自分にあう睡眠薬を見つけましょう。

 

エリミンを乱用している方は、じきに手に入りにくくなります。

できるだけ早く乱用をやめれば、その分回復は早まります。

主治医に正直に相談して、乱用の悪循環から抜け出しましょう。

 

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まとめ

エリミンのお酒に似た効き方やお酒との併用での相互作用、

独特の外観と希少性から乱用されやすい睡眠薬です。

 

依存が急速に形成されて、

強烈な離脱症状や薬剤性精神症状がまっています。

2015年11月より発売中止になりました。

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