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【働き方改革における医療機関での対応①】~社会保険労務士法人FDL 森山幸一先生より~

 

皆さん、こんにちは。

ジーネット株式会社の梅澤晃子です。

 

 

20194月から

【働き方改革】が順次施行されました。

 

 

皆さん、御存知の通り、

医師の働き方改革(医師の時間外労働規制)については、

20244月~となっており、まだ猶予があります。

 

 

ですが、

既に施行されているこの働き方改革法案。

 

 

本日は、IBIKENで、

主に、税務、労務、法律で記事を書いて頂いている

社会保険労務士法人FDL 代表でもあります森山幸一先生に、

【働き方改革における医療機関での対応】について、

お聞かせ頂きました。

 

 

医療ビジネス健全化協議会は、

今後も様々な医師からの情報を提供してまいります。

どうぞ本コラムもご参考になさって下さい。

 

 

 社会労務士の仕事

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

働き方改革 3つのポイント

 

聞き手:森山先生、こんにちは。

    20194月から【働き方改革法案】が施行されました。

    ニュース等で理解しているつもりですが、

    ポイントをお聞かせ頂けますか?

 

森山先生:大きくわけて、3つのポイントがあります。

     (1)時間外労働の条件規制の導入

     (2)年次有給休暇の確実な取得

     (3)同一労働同一賃金(2020年4月から)

 

     まず、(1)からみていきましょう。

 

(1)時間外労働の条件規制の導入

・施行:201941日~

   (中小事業所は、20204月~)

 

*医療機関での中小事業所とは、

 サービス業に分類されると考えられ、

 常時使用する労働者が100人以下の事業所となる。

 →職員数が100人以下の病院・クリニックが該当。

 

 

・時間外労働の上限について、

 月45時間、年360時間を原則とし、

 臨時的な特別な事情がある場合でも、

 年720時間、単月100時間未満(休日労働を含む)、

 複数月平均80時間(休日労働含む)を限度に設定する必要がある。

 

 

聞き手:森山先生、既に法律が施行されているので、

    この時間外については、病院・クリニックで働いている人は、

    対象になるのでしょうか?

 

森山先生:はい、

     医師以外のコメディカル、医療事務は対象になりますね。

 

 

聞き手:医療業界は、医師をはじめ、コメディカルの多くに、

    時間外労働がありましたが、その辺りも対象になったということですか?

 

森山先生:はい。

     イラストで説明しながらいきます。            

 

     改正前                         改正後

法律上は、残業時間の上限が             法律で残業時間の上限を定め、

ありませんでした(行政指導のみ)        れを超える残業はできなくなります

 

図1

図2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(出典:厚生労働省>働き方改革特設サイト 支援の御案内より)

 

改正後の規制 

 

森山先生:改正後は、

     臨時的な特別の事情がなければ、

     これを超える事ができなくなります。

     しかしながら、臨時的な特別の事情があって、

     36協定を結んでいる場合は、例外規定が認められています。

 

     但し、ここでも規制があり、

     時間外労働が、月45時間を超えることが出来るのは年6ヵ月が限度です。

 

     上記に違反した場合は、

     罰則(6ヵ月以下の懲役または、30万円以下の罰金)が課されるおそれがあります。

 

施行後、どんな指導、お話をされているのか?

 

聞き手:先生は、病院・クリニックとの関わりも深いと存じます。

    働き方改革が施行されたときから、

    病院・クリニックには、どんな指導、お話をされているのですか??

 

森山先生: 医療機関にやって貰っていることは、

      “時間外労働が、

      月45時間を超えないことを管理部門がしっかり把握すること。

      超えている場合は、超えた月数のチェックと

      今後超えないようにフォローしてもらう。”

 

      これはしっかりやって貰っています。

 

      労働基準法において、

      使用者には、労働時間を適切に管理する責務があります。

      タイムカードによる記録、

      PC等の使用時間の記録など客観的な方法や、

      使用者による現認が原則となります。

 

聞き手: なるほど。

 

森山先生:これから開業する医師の皆さんは、

     この客観的な方法で記録することが

     むしろ普通でよろしいのですが、

     既に年十年も前に開業されて、タイムカード等がなく、

     職員の出退勤は出席簿に印鑑でチェック等をしている処は

     これを機に見直される必要があるかもしれませんね。

 

万が一の際には

 

聞き手:森山先生、万が一、労働基準監督署からの呼び出しがあった場合、

    どんなことを聞かれるんですか?

 

森山先生:時間外労働で呼び出された場合には、

     ・タイムカード

     ・賃金台帳

     ・36協定を結んでいるか

     を書面で提出する必要があります。

 

     また、時間外労働が45時間超えが続いている場合は、

     医療機関が、時間外労働を(常態化しないで)

     改善していくために、どんな対策を講じているか等を聞かれます。

 

     その取り組み、例えば、

     人員不足で、この常態化があるので、

     現在、人員を増やす募集をかけている等、

     具体的な取り組みをあげることが大切です。

 

 

聞き手:森山先生、時間外労働について、

    具体的なお話をお聞かせ頂き、有難うございました。

 

    個人的には、②年次有給休暇の確実な取得について、

    お話をお聞かせ頂ければと思っております。

    また、次回、宜しくお願い申し上げます。

 

アドバイザー

社会保険労務士法人FDL 代表社員 森山 幸一(もりやま こういち)

森山 幸一(もりやま こういち)

医療機関(病院・クリニック)を

   専門とした人事労務各種支援

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