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医学部生・医師のキャリア支援に従事してきた医師からのアドバイス! ~武井 智昭 先生より

 

皆さん、こんにちは。

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

臨床研修医制度が変わってから、

医師もキャリアプランニング、キャリアパス、

キャリアデザインが大事だと言われるようになりましたが、

具体的なプランニングの立て方に悩む先生も少なくないようです。

 

今回は医学部生や若手医師に対してキャリア支援をしてきた

武井 智昭 先生のインタビュー記事を掲載します。

 

医療ビジネス健全化協議会は、

今後も様々な医師のノウハウやご経験を

情報提供してまいりますので、どうぞご参考になさって下さい。

 

自己紹介

聞き手) 武井先生、こんにちは。

     この度は医療ビジネス健全化協議会へのご協力有難うございます。

     まずは武井先生のプロフィールを簡単にお教え下さい。

 

武井先生) まず私は、2002年に慶応義塾大学を卒業し、

      同大学付属病院で初期研修を行い小児科医局に所属しました。

 

      初めの2年間は大学病院においては専門性の高い症例を、

      その後の10年は関連病院にて小児の一般診療の症例を中心に研鑚を積み

      小児科専門医資格を取得しました。

 

      専門医資格取得後は臨床領域では小児科のみならず内科領域を、

      専門・研究領域では感染症・免疫・アレルギー呼吸器を、

      教育領域では臨床研修指導医や学会の教育検討委員会にて、

      様々な医師のキャリア支援などを行ってまいりました。

 

      2012年に大学医局を退局し、地域の診療所において、

      小児科・内科の外来診療のほか、

      高齢者を含めた在宅医療も行っております。

      小児科医師で小児在宅領域に従事する方は少ないですが、

      さらに高齢者の在宅医療の経験がある医師は、

      かなり稀であると自負しております。

 

医師のキャリア支援

聞き手) 武井先生は今まで医学部生や若手医師に対して

     キャリア支援を行ってきたそうですが、

     具体的にどんな形で、どのようなサポートをされてきたのでしょうか?

 

武井先生) 地域の基幹病院(神奈川県西部)に在籍していた際には、

      臨床研修指導医(病院における研修指導委員会)として、

      初期臨床研修医・診療科を問わず後期研修医の臨床面の教育のみならず、

      人生設計の組み方・忘年会の宴会芸の提案、

      果ては医師としての職業への自覚の確認と就業先の斡旋まで幅広く行いました。

 

      2004年以降の新臨床研修制度の導入以降、

      研修医のバックグラウンドはより多彩となりました。

 

      その例をあげますと、

 

      1:近年クローズアップされている発達障害(アスペルガー障害)を

        有する男性医師

      2:40代で臨床研修を始めた男性医師

      3:初期臨床研修中に妊娠・出産をされた女性医師

      4:他院で8年前に研修中退した男性医師の再就職と進路斡旋など、

        多岐にわたります。

 

      院内で対応が困難とされたこの4ケースも、

      自分の人脈や知識などを総動員して適切な進路へと導いたと思います。

      医師ならでは可能である人材紹介業的な要素もありますが、

      4名とも最近の状況では仕事・プライベートともに

      充実している様子なので安心しました。

 

      その他にも、自分が所属しており活動していた医学部生オーケストラの関係で、

      学校を問わず学生の進路相談や国家試験の家庭教師的なお仕事、

      果てはマネープラン・パート勤務の紹介なども行ってまいりました。

      過去に事件を起こした方の相談もあり、

      そのソリューションを提供したこともあります。

 

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キャリアを考える際に気を付けるべきこと!

聞き手) 今まで多くの医師をサポートしてきた中で、

     注意すべき点や武井先生の持つノウハウなどを

     是非お伺いさせて下さい。

 

武井先生) 在宅医療において、主人公は患者さんとその家族であります。

      キャリア支援を行う上でも、主役はやはりそのクライアントであり、

     「人生の伴走者」であることには変わりありません。

 

      綿密なコミュニケーションをとりながら、

      その方の考え方の根幹となる

     (専門性に特化していきたい、プライベートを大事にしたいなど)

      ビジョンを尊重する事が最優先であることが重要であります。

 

      ノウハウですが、多様な医師としての生き方の実例を、

      大学医局や自分の職場ならず、

      他業種の実態などを含めた情報交換と経験を積むことが

      キャリア支援においては「遠回りのようで近道」であると思います。

 

      あとは、メールや電話などで相談などをされたら、

     「迅速かつ網羅的な回答」を心掛けております

 

武井先生のビジョン

聞き手) なるほど。ちなにみ武井先生ご自身はどんなビジョンを掲げておられるのですか?

     他の先生の参考にもなるかと思いますので、差し支えない範囲でお教え下さい。

     また医師にとってのキャリアとは何ぞや?という根本的なお話しなどにも

     触れて頂けると嬉しいです。

 

武井先生) 自分自身も「医師としての生き方=キャリア」には

      相当悩んだ時期はありました。

 

      日々の業務をこなしながら新しいものに挑戦する一方で、

      家族や親しい友人が病気と向き合う様子を聞いたりするなどの経験を踏まえ、

      自分は「0歳から100歳までの1世紀を診るプライマリケア医師」

     「小児・成人を含めた在宅医療」として地域で認められるように

      研鑽を積んでいく次第です。

 

      それと同時並行で、これまでの経験をもとに、

      適切な医療情報を様々な媒体を通して

     「ハブとしての機能=情報発信」していき、

      多くの人の健康や豊かな人生に寄与していく次第です。

 

      医療は医療職と患者さんのみでは完結せず、

      社会の多くの業種の方の配慮があって初めて成り立ちますので、

      多くの業種の方との連携を強めていく次第です。

 

      その一方で、前述したキャリア支援などは

      学会などを通じて継続していきます。

 

       「キャリアとは何か?」という哲学的な問いに対して、

      あえて答えるとすると「ここにいた証」という普遍的な回答になります。

 

      ただ、その場所にいて何をしたか、

      どのような知識や技術を得たかが重要であり、

      それが繰り返されて医師としてのビジョン・人生設計に大きく関わってきます。

 

      キャリアという道筋を自らの手で作りあげる開拓者としての能力を得て

      自信を持てたとき、輝いていけると思います。

 

 

医学部生や若手医師へのメッセージ

聞き手) 有難うございます。それでは最後にご自身のキャリアに悩む医師たちに対して、

     武井先生からメッセージをお願いします。

 

武井先生) 医師のキャリアは大別すると大学教授などの高度な専門職を目指すか、

      あるいは開業や地域の病院・診療所などに従事する

      支える医療=プライマリケア医とされます。

 

      ある程度のキャリアを歩むと、必ずと言ってよいほど壁に当たり、

      これまで歩んできた道に戸惑いを覚えることはあります。

 

      そんな時には、他科の医師・他職種・旧友とお会いしたり、

      趣味に打ち込んで気分転換をしたり。

      思いこまずに他の方の意見を素直に受け入れるアンテナがあると、

     「あ、こんなもんでいいか。」という、

      妥協ではない転換点や自分なりの答えが、いつの日か見つかります。

 

      自分自身も、医局というベルトコンベアでは

     「必ず何かの専門班で極めなければいけないのでは・・・」という

      機械的・洗脳的思考を、様々な経験での成功で取り払うまで

      時間はかかりましたが、今では自分の足で歩むことはできました。

 

      それも、自分の趣味とそれに関連する人脈の賜物でした。

      あせって転職・開業をする事はなく、

      自分の話をしっかり聞いてくれるキーパーソンとなる

      パートナー探しこそが重要だと思います。

 

      蛇足になりますが、医師で税金・法律・診療報酬請求などは

      相当上の管理職でなければ知らない人は多いと思われます。

 

      診療報酬の具体的な数字やそこかか導かれる賃金、

      所得・税金(所得税や住民税など)などの経済学、

      就職・休暇・退職・社会保障などの社労士的な知識などは、

      しっかりとつけておいた方が無難でしょう。

 

聞き手)  まだまだお伺いしたい事はたくさんあるのですが、

      武井先生、ご多忙の中に貴重なお時間を有難うございました。

      また、別のテーマでもご協力頂けると嬉しいです。

      是非武井先生のご活動の中でも当サイトをご活用なさり、

      同僚医師の皆様に向けて有用なメッセージをお伝えして下さい。

 

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お話しを伺っていて、

きっと個人情報の問題で言えない事も多いのでしょうが、

まだまだ多くの事例、ノウハウをお持ちなんだろうな…と感じました。

 

当IBIKENサイトに対して武井先生も応援してくれるとの事ですので、

またお話しを伺う機会を作りたいと考えております。

 

 

今回お話しを伺った武井先生にご質問がおありの方は、

ご意見・ご要望欄からお問合せ下さい。

事務局で取りまとめ、次回の武井先生にお応え頂きます。

 

 

医師 武井 智昭 先生

武井 智昭 先生
(たけい ともあき)

 


 日本小児科学会専門医。

 2002年、慶応義塾大学医学部卒業。

 様々な病院・クリニックで小児科医として

 の経験を積み、現在は神奈川県横浜市の小

 谷クリニックにて内科と小児科(訪問診療

 部)部長を務める。感染症・アレルギー疾

 患、呼吸器疾患、予防医学などを得意と

 し、0歳から100歳まで「1世紀を診療する

 医師」として研鑽を積んでいる。

 

 

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