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医学部生・医師のキャリア支援に従事してきた医師からのアドバイス!パートⅡ ~武井 智昭 先生より

 

皆さん、こんにちは。

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

11月14日にアップさせて頂きました

武井智昭先生のインタビュー記事は大変に好評でした。 

https://ibiken.net/tenshoku/post-6570/

 

よって再度、武井先生にお願いをしまして、

気持ち良くご了解を下さいましたので

今日は第2弾をお送りいたします。

 

医療ビジネス健全化協議会は、

今後も様々な医師のノウハウやご経験、知見を

情報提供してまいりますので、

未来の選択肢を持っておきたい先生方は

どうぞご参考になさって下さい。

 

医師の働き方改革!?

聞き手) 武井先生、度々のご協力有難うございます。

     心より感謝申し上げます。

 

     さて、今回武井先生にお伺いしたいのは前回のお話しを踏まえて、

     医師のキャリアに関して具体的なお話しをお伺いしてまいります。

 

     まず現政権が推し進める「働き方改革」ですが、

     武井先生は医療業界、医師にとって

     どんな変化が訪れるとお考えですか?

 

武井先生)一般企業においても、いわゆるブラック企業と比喩され、

     過労死のラインである週80時間を超える労働を

     法規制により抑制する動きがあります。

 

     急性期中核病院の勤務医師、

     とくに内科・外科・小児科・産婦人科において、

     当直を含めた32時間超の労働が黙認されているのが現状です。

 

     しかし、司法ではこうした過労な環境である医師を擁護する傾向が見られます。

     最近の裁判事例で研修医が100時間超を超える労働が判明したなどの事例では

     病院側が賠償責任を取る判決が連続しております。

 

     週20時間を超えるパート勤務においても、

     社会保障の対象とするなどの法整備も進行すること、

     また過重労働を避けるという動向から

     今後は、パート勤務の掛け持ち、時短勤務の推進、

     当直翌日の勤務免除など、

     欧米に似た医療環境に近づくと思われます。

 

03

 

 

働き方を変える為の医師の職場探し!?

聞き手) 医師にとっての職場探しは、

     医局派遣を除けば、

     同僚医師や出入りの業者からの紹介、

     医療機関のホームページからの自主応募、

     求人サイト、求人誌を活用しての自主応募、

     紹介会社の利用、などがありますが、

     武井先生はこのようなツールをどのように使うのが良いとお考えですか?

 

武井先生)現在、臨床研修制度の導入から10年が経過していますが、

     情報収集の方法などはより簡易に行われるようになりました。

     紹介会社もこの間に多数、乱立してきた印象があります。

 

     自分でもホームページ、求人サイトや人づての情報を収集しながら、

     紹介会社も利用するというハイブリッドな方法が

     職場探しには客観性を持てると思われます。 

 

求人内容をどのように精査すべきか?   

聞き手) 売り手市場の医師の転職マーケットでは、

     有り余る程に求人案件があります。

     しかしその中には当然良いものも、悪いものも含まれています。

     武井先生は求人をチェックする際に

     どのような留意点があるとお考えですか?

 

武井先生)自分も数十人の医師から相談を受けてきましたが、

     求人票から推定される医療機関での区分

    (急性期か、療養型か、また医療とは異なるタイプかなど)、

     募集の背景と意図(欠員補充、新規立ち上げや事業確定)、

     役職(一般医員から部長、院長などの管理職なのか)の有無を

     くみ取ることが重要であると思われます。

 

     その後に、当直やオンコールなどの法定時間勤務外の有無、

     有給休暇(〇日、法定通り)、

     ここが実は重要かもしれません。

 

     自分が求めている働き方かどうか、

     自分が優先している事項(給料、ゆとり、勤務地、キャリア)に

     順序をつけて判断されてみたらいかがでしょうか?

 

04

 

 

紹介会社ってどうなんだろう?

聞き手) 医師の転職マーケットでも人材紹介会社が急激に増えています。

     正直、玉石混交のような状況で、

     会社によって、担当者によって、サービスレベルには

     かなり差がありそうですが、

     武井先生は紹介会社に対してどのようにお考えですか?

 

武井先生)紹介会社も現在は200社を超えており、

     そのサービスレベルには雲泥の差がある事は存じております。

 

     大手だから良い求人が案内されやすいとか、

     小さな規模だからあまり求人がないとかでは語れないです。

 

     大手企業は、確かに求人は多く保有しているかもしれませんが、

     担当のコンサルタントによって当たりはずれは大きいと思われます。

     逆に小規模の企業では、保有している求人は少ないものの、

     長くお付き合いがコンサルタントとできる、

     マッチング率が高い求人が案内できるなどの利点はあるかと思われます。

 

     医師のキャリア支援は、かなり特殊であり、

     ビジネスとしては難易度は高いのも事実です。

 

     大手企業でも、一般会社員の延長線上で、営利目的の元、

     体育会系のノリで無理矢理医師を転職させ、

     フィーをいただく大手企業(どこの会社かはご想像にお任せします)、

     小規模企業でも、6カ月を目途に医師に再転職を促して利益を促す企業

    (こちらもご想像にお任せします)、

     架空求人の案内など…、

     医師のために…、医師のキャリアのために…を謳い文句としながら、

     医師の立場をまったく考えていない紹介会社も存在しているのも事実です。

 

     今後は、有料職業紹介企業に対して、

     その質を担保するためには何かしらの規制が必要であると

     実感しています。

 

     医師を紹介することは、

     国民の税金を投入して養成した医師の長い人生への責任、

     その街の住民の健康と安全を守る責任、

     病院の経営の根幹となる責任を

     肝に銘じて活動をして頂きたいです。

 

紹介会社を上手く使いこなすためには? 

聞き手) 今後、紹介会社を活用しようとお考えの先生方に向けて、

     どういう会社、担当者を選び、

     どのように活用するのが良いと武井先生はお考えでしょうか?

 

武井先生)個人的には、大手の企業で自分と相性の合うコンサルタント、

     または小規模ではあるけれども、

     極端な話し飲み友達レベルで付き合えるコンサルタント、

     合わせて2~3名程度でのお付き合いをしていくのが

     キャパシティーを超えずに職場探しには良いかと思われます。

 

     数社に登録してみて、

     その中から上記のような方法で試してみるのはいかがでしょうか?

 

     またキャリアコンサルタントには、

     どれくらいの医療事情を知っているのか?

     マッチングの経験はどれくらいあるのか?などを聞いて、

     自分が納得できるレベルのコンサルタントに出会ってから

     依頼するのが良いでしょう。

 

     また自分の事をどれだけ思ってくれるのか、

     その目安としては希望した案件(医療機関)に

     直接足を運んだかなどの行動、

     質問内容への返答が迅速かつ網羅的であるか、などの

     質の部分をチェックして判断されたら良いと思われます。

 

 

武井先生、ご協力有難うございました。

今回は前回よりも突っ込んだお話しをさせて頂きましたので、

正直ここには書けないようなウラ話もあったのですが、

それはまた次回以降のお楽しみとさせて頂きます。

 

特に紹介会社のくだりなどは

実際の社名なども出てきて

私としても非常に刺激的また勉強になりました。

 

当IBIKENサイトをご覧になっている先生方に向けて

武井先生も継続的な情報提供をしてくれるとの事ですので、

次回は違う角度からお話しを伺いたいと考えております。

 

 

今回お話しを伺った武井先生にご質問がおありの方は、

ご意見・ご要望欄からお問合せ下さい。

事務局で取りまとめ、次回の武井先生にお応え頂きます。

https://ibiken.net/order/

 

 

武井 智昭 先生
(たけい ともあき)

 


 日本小児科学会専門医。

 2002年、慶応義塾大学医学部卒業。

 様々な病院・クリニックで小児科医として

 の経験を積み、現在は神奈川県横浜市の小

 谷クリニックにて内科と小児科(訪問診療

 部)部長を務める。感染症・アレルギー疾

 患、呼吸器疾患、予防医学などを得意と

 し、0歳から100歳まで「1世紀を診療する

 医師」として研鑽を積んでいる。

 

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