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海外で活躍する日本人医師 中島敏彦先生のインタビュー!

 

皆さん、こんにちは。

ジーネット株式会社の小野勝広です。

 

当IBIKENサイトでは、

今までも様々な医師から様々な働き方について

情報提供を頂き、皆様のお役に立ちたいと考えてまいりました。

 

今回は海外で診療する中島敏彦先生のインタビューをお送りいたします。

どうぞご参考になさって下さい。

 

自己紹介

聞き手) 中島先生、今回は医療ビジネス健全化協議会へのご協力有難うございます。

     まずは簡単に自己紹介を頂けますでしょうか?

 

中島先生)はじめまして。

     Raffles Medicalホーチミンクリニック

    (旧International SOS ホーチミンクリニック)で

     General Practitioner(総合診療医)として勤務しております

     中島敏彦と申します。

 

     このたびはこのような機会をいただまして

     誠に有難うございます。

 

     私は2003年に大学を卒業後、

     泌尿器科専門医並びに緩和ケアチーム担当医として

     日本で10年ほど働いていました。

 

     2013年からシンガポールのGeneagles病院で

     総合診療や小児科、ワクチン、熱帯医学の勉強をしました。 

 

     その後、International SOSという医療と

     トラベルセキュリティアシスタンス会社のクリニック部門にて

     臨床医として配属され

     中国の北京、ベトナムのハノイで勤務をしてきました。

 

     さらに現在は臨床医として働きながら、

     日本に本社のあるCyest株式会社で医療産業アドバイザーとして

     日本の医療産業の海外展開にも携わっています。

 

海外で診療する事になったきっかけ

聞き手) そもそも中島先生が海外で診察する事になったのは

     何かきっかけがあったのでしょうか?

     ご決断はすぐにされたのですか?

     いろいろお悩みになりませんでしたか?

 

中島先生)海外に行きたい2つの理由が当時の私にはありましたが、

     決断するのに数年かかってしまいました。

 

     まず1つ目の理由としては、

     臨床医としての技量をより向上させるためです。

 

     泌尿器科専門医として

     手術や化学療法などを患者様に提供する治療医として働くのと同時に、

     緩和ケアチームとして

     泌尿器科以外の疾患を持つ患者様に症状緩和を提供する中で、

     『Generalに診療ができる医師になって

      より良い医療を提供できるようになりたい』

     という気持ちが年々強くなりました。

 

     もともと英語でコミュニケーションを取るのは好きだったので

     『どうせ苦労をするなら、興味のある海外で苦労をしよう』

     というつもりで、英語を通じて日本の医師免許でも働きやすく、

     なおかつイギリス式の総合診療が勉強できる

     シンガポールの病院の面接を受けました。

 

     2つ目の理由は、

     私が卒業したのは新臨床研修医制度が始まる前の年の2003年で、

     従来通り大学医局での研修を選ぶのか、

     先を考えて市中病院での研修を選ぶのかと

     自分で積極的に

     キャリアプランを考えなければいけない世代だった事があります。

 

     私自身は実家に近い大学の泌尿器科を所属する医局として選びましたが、

     新臨床研修医制度が導入されたのを機に

     既存の医局システムが機能しなくなったのを目の当たりにして、

     入局後2年目で退局することを決めました。

 

     その後は自分自身でキャリアプランを考え、

     当時勤務していた病院や先輩のサポートもあり

     東京厚生年金病院(現東京新宿メディカルセンター)、

     沼津市立病院、静岡がんセンターと勤務経験を重ねつつ、

     医師としての技術を上げていくことに専念しました。

 

     しかしながら医局に所属していない私には、

     将来的に約束されたポジションは期待できなかったので、

     キャリアに特色を持たせるために

     自分のキャリアに特色を出すために、

     『数年間海外でキャリアを積んだ方が、

      自分の力で勝負しやすく履歴書の見栄えもよくなるのではないか』

     と考えて海外に行くことを選びました。

 

     もちろん『技量の向上』と『特色のあるキャリア』を得るためだけなら、

     海外に出る必要はないのでは…と何度も逡巡しましたが、

     海外で仕事をされた経験のある高校の大先輩に

     『やってみなはれ、やらなわからしまへんで』

     (サントリー創業者の鳥井信治郎氏)

     言葉を教えていただき、背中を押され決断することができました。

 

01

 

海外で診療する難しさ、楽しさ

聞き手) 実際に海外で診療をしてみて、

     難しいなと感じている事、やりがいとなっている事などお教え下さい。

 

中島先生)やはり海外に出てからはじめの1年間は

     総合診療としてのトレーニング機関であったのと同時に、

     初めての海外生活であったため色々な苦労がありました。

 

     特に苦労したのは医師としてはそれまで大人の診療が中心であったのが

     小児も診療するようになったこと、

     さらにデング熱や熱帯特有の感染症の診療を習得することでした。

 

     また医師としてだけでなく家族と一緒に暮らす中で、

     子供の学校選びや住居の選定、銀行口座開設など

     生活に関わる事を行わなければいけないことも大きなストレスでした。

 

     日本人の医師が海外で勤める場合はほとんど、

     『外国人経営企業に勤める』という形式になるので、

     日本での常識が通じない上に、

     通常は生活や語学に関するサポートは企業からほとんどないからです。

 

     逆にやりがいを感じるのは、

     患者様と医師の結びつきが日本にいたときよりも強いこと、

     現地の生活に入り込めること、

     総合診療をイギリス・アメリカ・シンガポール・フランス人などの

     本場の国から来ている同僚からダイレクトに学ぶことができることなどです。

 

海外で診察する事はキャリアパスにどう影響するか?

聞き手) 海外での診療経験は今後のキャリアにどのような影響を与えるとお考えですか?

     プラス面、マイナス面ともにあればお教え下さい。

 

中島先生)実際に海外に出てきてから感じた印象ですが、

     『海外で働いたことがある』だけでは

     あまりその後の役に立たないと思います。

 

     最初の1~2年は現地の生活に慣れるだけで時間が過ぎてしまいますし、

     医師として何かを習得するには時間が足りませんでした。

 

     また医療に関する多くのことは海外の文献がちゃんと読めれば

     ある程度は身に着けることができます。

 

     海外で働いたことをその後のキャリアで活かしたいのであれば、

     何を習得するかが問題になってきます。

 

     一方そもそもの能力がフィットしなければ、

     何かを身に着ける前に解雇されてしまう事もあり得ます。

     そうなると逆にキャリアに傷が残ります。

 

     ですので私はまずは海外の病院で生き残るために、

     総合診療医としての能力に加えて

     以下の『勤務先にこの日本人の替えはいないと思わせるための能力』を

     身に着ける努力しました。 

 

  •     ・英語で同僚もしくは上司と論理的に議論する能力。

        ・患者さんとの関係性を構築するためのコミュニケーション能力。

        ・クリニックビジネスを発展させるための能力。

        (病院のマーケティング部門と議論する能力含む)

 

     そしてこれらの能力を身に着けること自体が

     キャリア形成においてプラスになり得ます。

     なぜなら多くの海外の病院で通用するスキルだからです。

 

     また海外での経験は臨床医としてだけではなく、

     医療関連のビジネスに関わることにおいてもプラスになり得ます。

 

     理由としては、

 

  1. 日本の医療産業の現地市場への参入に対し意見を求められる機会が増える。
  2. 現地の人脈が増える。
  3. 現地の医療産業や健康問題、教育などのサポートを求められる。
  4. 現地の医師免許を持っているので自由度が高い。

 

     このようなこと考えられます。

     これらを肌で感じることができたのも海外ならではの

     プラスの経験だと思います。

 

     これらの経験を踏まえて、

     今の目標は『海外と日本のことを知る医師として臨床業務をしながら、

     日本の医療産業の海外での展開に協力する』ことです。

 

     逆に明らかなマイナス面としては、

     日本に将来帰ることを想定するならば、

     海外にいることによって現在話題の『新専門医制度』などの

     新しい動きに対応しづらいことぐらいだと思います。

 

     これは将来どのような働き方をしたいのか、

     どこで生きていきたいのかによっては重要度が変わると思います。

 

03

 

海外で勤務したい医師へのメッセージ!

聞き手) 私の知る限りでも海外で医師として活動されたい先生は少なくありません。

     是非、中島先生からそういう先生方にメッセージを下さい。

 

中島先生)ここまで読んでいただいた方の中には

     『海外で働くことは難しそうだ』と思った方も

     いらっしゃるのではないでしょうか

 

     自分自身でも外国人が経営するクリニックで勤務し続けるのは、

     日本ではありえない困難もあったので、

     『海外にくればきっといいことがありますよ』とは言えません。

 

     しかしながら自分で自分のキャリアをコントロールしている感覚と、

     海外でも通用する総合診療医としての能力、

     そして日本企業の海外進出に関する医療産業アドバイザーという

     ポジションを得たことは、

     日本を出なければ得られなかったのも事実であり、

     海外に出てきてよかったと思っています。

 

     海外でのキャリアを選択するということは、

     日本でのキャリアに空白期間をつくるということにもなりかねず、

     色々迷うこともあると思います。

 

     しかしあまり先のことを考え過ぎても思い通りにいかないことも多いので、

     『やってみなはれ精神』で挑戦してみるのも一考かと思います。

 

     現在、Raffles Medical GroupのInternational Departmentでは

     日本人医師を新たに採用する動きが強まっております。

 

     当院はMayo Clinic Networkにも加入しており、

     医師としての能力を向上させるシステムもありますので、

     海外で働くのにはいい病院だと思います。

 

     また日本人スタッフも相当数在籍しているので

     サポートが得られやすいのも特徴のひとつです。

 

     今後日本の病院とも連携し、

     当院でトレーニングを行ったのち日本の病院に帰れるような

     システムを作ることも考えたいです。

 

     もしも海外で働くことに興味のある方、

     あるいは連携に興味のある病院様がいらっしゃいましたら

     是非ご連絡をいただければと思います。

 

Raffles Medical Group 概要

<会社名> Raffles Medical Group

 

<Web> https://www.rafflesmedicalgroup.com/international-clinics/overview

 

<本社> シンガポール

 

<勤務候補地> 日本(大阪)、シンガポール、

        中国(北京、香港、上海、天津、南京、深圳、大連)、

        カンボジア(プノンペン)、

        ベトナム(ハノイ、ホーチミン、ブンタオ)、ミャンマーなど

 

<連絡先> 中島 敏彦 先生 《 nakajima_toshihiko@rafflesmedical.com 》

 

 

2003年より日本で、泌尿器科専門医および緩和ケアチームの一員として勤務。2013年にシンガポールでGeneral Practitioner(総合診療科)としてトレーニング、その後はシンガポールに本拠地があるInternational Clinicで勤務し、中国、ベトナム等の分院で、子供から大人まで多くの邦人患者様の治療・健康相談等に携わってきました。

 

また日本のCyest株式会社において海外への医療進出等に係る医療産業アドバイザーとしても登録されており、海外と日本の医療事情を知る専門家として、海外赴任/渡航にかかわる様々な疑問医お答えするほか、日本の医療産業の海外進出に対するアドバイスや現地の有識者への紹介等も行っています。

 

 

 

 

医師 中島 敏彦 先生 (なかじま としひこ)

 

 

 

 

 

 

 

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中島 敏彦 先生

 

【学歴・職歴】

■日本

秋田大学医学部卒業/東京厚生病院・静岡県立静岡がんセンター等で勤務

■海外

シンガポール(Parkway shenton Group:Gleneagles Hospital)

北京/ハノイ/ホーチミン(Raffles Medical Group International Clinics [旧International SOS Clinics])

■日本/海外

Cyest株式会社 医療産業アドバイザー

 

<現在の勤務先>

住所 Raffles Medical HCMC

167A Nam Ky Khoi Nghia St,D3

Ho Chi Minh City,Vietnam

TEL:+84 8 3824 0777(英語・越語)

FAX:+84 8 3824 0761

WEB(日本語)

http://www.internationalsos.co.jp/clinic/vietnam.html

<医療産業アドバイザーとして>

Cyest株式会社

WEB:https//cyestc.com

 

 

 

 

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